2015
10.05

シンプル・イズ・ディフィカルト。

代表

シルバーウィーク期間中に、エストニアとラトビアに視察旅行に行ってきました。
現地では英語漬けで、日本語を忘れてしまったので、
今日は英語でブログを書こうと思い・・・ましたが、やめときます。(笑)

今回の視察旅行は、日頃からお世話になっている船井総研さんからお声掛けいただき、
マイナンバー制度導入による会計事務所業界変革について学ぶという企画でした。

というのは、表向きで、
こんな機会がないとバルト三国なんて行かないだろうから(失礼!)、
新しもの見たさでの参加が本当のところでした。

きっかけはともかくとして、行って良かったです!!!

ということで、ちょっと纏めてみました。

■エストニア
1991年にソ連から独立。
人口100万人程度の小国ですが、「IT」を国家戦略の柱に据えて推進している国。
大統領は、なんと、35才。(年配者は、ソ連独立時などで一新された模様です。)
でも実際は、政府内には、年配者でも実力者がいて、IT戦略を推進してきました。
なんだか、明治維新時代の日本にも似ている気がしました。

IT戦略の根幹は、行政・民間ともに各システム上のデータを連結することができる
国家のデータインターフェイス機能を担う”X-Road(エックス・ロード)”。

ちょっとシステムをかじった時代もあるので、
その構造図を見ながら、現地で説明を受けて、密かに興奮してしまいました・・・。

エストニアでは、国民が生まれると、ひとつのID番号を付与されます。
日本で今後始まる、マイナンバーみたいなものです。

どんなことが実現できる社会かというと、

ネットで、投票できます。
ネットで、会社設立は30分で可能。
ネットで、所得や税金計算&即時申告が可能。
図書館などの行政機関は共通して、ひとつのIDでそのままサービスを受けられる。
小学校からプログラミング教育あり。
若者が老人にITを教えたり、国も支援している。

さらに、すごいのが、民間でも電子サービスが浸透。

銀行取引は、このID番号を使用してのネットバンキングが主流。
実際、街に両替所がほとんどなかった。キャッシュを持ち歩かないのが普通のようだ。
ガイドしてくれたお姉さんの財布の中は、カードだけだった。
(カードと領収書多かったから、一見大人しそうなのに見かけによらず、
買い物好きなのねと想定した。)

また、IDカードの提示で、医者で出された処方箋通りに、薬屋で薬がもらえる。
映画館や本屋などのショップカードもID番号に共通統合。
個人所有の不動産情報まで、ネット上で地図に表示される。
子供の学校の成績を、親がネット上で知ることができる。
さらに、外国人は、所定の手続きを経て、”ネット上でのエストニア人”になれる。

こんなにネット社会が進んでても、ネット利用の強制はしていない。
もし、紙がよいなら、今までのやり方でもよいよ。とのスタンス。
でも、実際は、超不便だよね。。となることを計算済みの模様。
日本だって、IT苦手、なんて言っているおじさま経営者達が、
精力○○剤をネットでいくらで買っているかを話題にしているくらいなんだから、
ITが便利だと分かれば、つべこべ言わずに使えるはずという現実を、国は知っているのだろう。

日本と決定的に違うのは、マイナンバーは他人に見えても問題なし、という点。
エストニア的に言えば、マイナンバー流出による罰則規定なんて設けようものなら、鼻で笑われる始末。
そんなの国のシステム構築がイケテナイからでしょ!と言わんばかり。

実際、政府のお姉さんが自分のカードを我々に見せて回してくれた。
生年月日をチェックして、同じくらいか少し下かな、くらいに思っていたのに、
実年齢は意外と若かったことに驚いた。

まあ、それはおいておいて、そりゃそうなのだ。
システムでセキュリティかければよい。
責任を各ユーザー(国民)に転嫁する時点でイケテナイということだ。
サイバーセキュリティの精鋭部隊も配置していることは、国防の一機能でもある。

エストニアは、これまで仕組み構築を徹底してきて、透明社会であるようだ。
情報はどんどんオープン化していくという流れに乗っている。

今後は、フィンランドやナミビアなどの海外諸国にも、
こうしたシステム導入コンサルティングサービスを輸出する予定とのこと。
現在、運用管理までやるかは政府間協議中とのことです。

ここまで手掛けると、機密情報の面から他国の”中枢”を握ることになる。
人的なスパイも要らない。
「情報を制す者、世界を制す。」に近いのではないか。

各省庁の行政官からもお話しを聞くことができて大変有意義であったが、
口にはしないけど、本当の「裏・国家戦略」があるに違いない、と感じた。

■ラトビア
エストニアのお隣で、バルト三国の中では経済大国。
でも、国民が自ら言ってしまうように、グレー社会の模様。
ある指標では、無申告、過少申告が30%はあるとのこと。
ラトビアでも、e-Governmentにより、一般市民がネット上で行政サービスを利用できる。
ただ、省庁間の連携はこれからの課題で、民間との連携は、現時点で考えていない模様。
目指すべき方向性が明確ではないように見えて、足し算式(ひとつずつ前に進めていく形式)に近い。
ラトビアの政府高官は、エストニアの話を出すと、顔をしかめていたので、
ライバル意識はあるものの、お国事情は結構異なるようだ。
なんだ、全然進んでないんだな、と思ったが、実は、日本のほうが進んでいなかったりもする。

とにかく、ラトビアでの印象は、謎の男性ガイド。
素性分からず、ボケているのか、狙っているのか、まったく不明。
常に気配を消して、変な日本語を話すが、本当は日本語堪能ではないかという気もした。
ある意味、「不気味さから、人の興味を引く」という人の強みもあるのでは、と学び多かった。

■これからの日本において、活かすべきこと。
ここは長くなるので、省略。

■これからの事業展開に向けてのヒント

国にしろ、企業にしろ、今後の戦略軸として、「IT」は外せない。

「IT」は、商圏を広げる。
「IT」は、非効率な業務を減らせる。

当たり前のことだけど、ここを痛感することができた。

その他、エストニア、ラトビアにおける視察から学んだことだけではなく、
海外にいた6日間の出来事から気付いたことは大いにあった。

・システム3割、ノンシステム7割。
・若手主体にして、旧体制派や既得権益者や保守派の抵抗を最小限に抑制すべし。
・海外諸国との協同事業モデルの構築。
・Before/Afterをより視覚的に、できれば、動画で表現する。
・サポート、アウトソーシングを軽視するのは間違いである。
・企業内セキュリティ対策を、もっと真剣に講じるべき。サイバーアタックはめちゃくちゃ多い。
・人口は国力のひとつ。
・英語は話せなくてはダメ。見下される。
・プロモーション部門には、美人を活用すべし。
・「楽しそう!!」に、人は集まる。
・多少寝なくたって活動できる。
・健康第一。
・イケてるビジネスマンは朝ランする。
・チップを無理にせびるのは逆効果。
・たまには、映画を気持ち悪くなるまで見続けるべし。

これで、ようやく3割くらい挙げたけど、もうこの辺にしとこう。

最後に、最も大事なキーワードは、これだった。

「シンプルにすることが、未来を切り開く。」

でも、これがなかなか難しい。

既得権益や利権を意識してしまう。
つい、例外処理を考えてしまいがち。
実行する前から上手くいかなかったらと考えてしまう。
小難しい説明を加えてしまう。
最初から高付加価値を追いかけてしまう。など。

【シンプルにできた者が、前に進める。】

やると決めたら、シンプルに、できるまでやればよい。
そして、人を巻き込むには、しっかりとした、分かりやすい軸が欠かせない。

これは意外と難しいことなのだけど、
これを乗り越えなければ望む未来はない。

今後に向けての具体的な戦略や戦術について、この視察旅行以前に自分で思い描いたものを、
さらに強く推し進める勇気を得て、「未来社会」っぽい環境に身を置いてみて、
確からしさの手応えを感じることができた。

当社は、来月11月より新事業年度が開始します。

今回の視察内容を十分加味しつつ、
来期は、5つの戦略軸を、徹底的に、かつ、シンプルに進めていこうと思います。

P.S このブログ記事が、「シンプルじゃないじゃん!」という突っ込みはご容赦ください。

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野原健太郎

■株式会社スピリタスコンサルティング創業者兼代表 ■経営財務コンサルタント ■好きな言葉:「できた?」 ■嫌いな食べ物:「グリーンピース」 ■叶えたい夢:「史上最大のお祭りをやること。」 ■血液型:典型的B型