07.21
改革より、まず、改善ではないか。
先日、顧問先企業の「経営計画策定合宿」に参加した。
場所は、軽井沢の山荘。
この夏の猛暑が嘘であるかのように、清々しい気温で、森の匂いに包まれる最高の場所。
日頃、微塵たりとも思うこともない、「別荘欲しいな」という気持ちもちょっとだけ生まれたが、
「別荘と○○は、買わないほうがいい。」というカリスマ経営者の言葉を思い出し、
踏みとどまってみたりする。
今回の合宿の目的は、
「(顧問先企業の)今後の経営をどのようにしていくか。」
この一点である。
「細かな過去データを元に、現状をしっかりと分析し、
”数値”と”行動”の両面から、経営計画を立てていく。」
とても当たり前のことなのだけど、
コンサルティングの現場で、常に言い続けている言葉だ。
ただ、将来計画というと、すぐに、「改革」を論じたくなるものだ。
しかし、本当に、その改革は実行可能なのか?
改革の前にやるべきことはないのか?
(実際、年商1億円の会社が、年商30億円規模の会社の経営テーマを真剣に論じている場面も多い。。。)
この合宿は、学ぶことが多く、
自分自身にとっても、とても有意義な時間だった。
もうちょっと、補足してみる。
次の経営ステージに行くとき、
「まだ手がけていない新しいことは何か?」「さらに効果を生み出すために何が必要か?」を考えたくなる。
特に、経営者であると、この傾向が強い。(まさに、自分もこのタイプ・・・)
しかし、次のステージに行く時、きまって障害が立ちはだかる。
本当の意味で障害となるのは、
次のステージに必要な「知識や経験」ではなく、「時間」であることが多いのだ。
いま、どんなことに、時間を使っているのか。
まずは、これを突き詰めて、考えるべきではないか。
これが、本当の意味での改革のスタートではないか。
「知っている。」と「できる。」は大違いなのだ。
いまやるべきことなのに、できていないことはないか。
とりこぼしていることはないか。
本当にそこに時間を費やすべきか。
せっかく費やした時間をしっかりと未来につなげられているか。
足下がおぼつかないこと、結構たくさんある。
ここに気付くことができるのは、「表層的な絵に描いた餅」の議論ではなく、
「誰が、何を、いつまでに実行する」という具体的な行動面での議論ができた証拠だ。
ひとつひとつの解決は、本当に”小さな工夫”である。
これを”改善”と呼ぶことにしよう。
実際のところ、この”改善”を積み上げたら、かなりのボリュームになった。
金額に変換したら、想定以上の大きな金額になった。
これを実現して、足場がさらに固まったら、次のステージにも展開しやすい。
あとはやるしかない!とことん実行していこうぜ!
実際のところ、”改革”は大きな効果を想定しても、時間がかかることが多い。
また、数値(売上や利益)として実現するとしても、時間がかかる。
この合宿は1泊2日だったが、食事と風呂タイム以外、
夜中まで延々、そして朝からも議論が続いた。
でも、不思議と疲れを感じなかった。
それより、みんなの目が輝きつつ、その時間を共有できたことが何よりも嬉しかった。
この合宿から、自分の会社に持ち帰ったことがある。
「四半期に一度、合宿をする。」
オフィス内での会議じゃなく、日常空間や日常業務から完全に隔離されて、
とことん自分達の会社の現状と今後の経営について議論する。
そして、しっかりと「やること(行動)」と「目標値(数値)」を見極める。
自分達自身を追い込む。
やる気のあるメンバーだからこそ、
これは、かなりモチベーション上がる。間違いないと思う。
戻ってすぐに、オフィスの壁にマーカーで書いてみた。
早速、うちのメンバーが、「なんですか、これ?」とニタニタ笑って聞いてきた。
そうだよな、ウチでもやりたかったんだろうな。そう、表情に書いてある。
今後は、経営サイクルを一段レベルアップする。どんどん回していく。
(でも、合宿は、キツイぜ。覚悟しといて、みんな。)
※合宿の翌日、16時間睡眠しました。もう若くはないのか。。




