2016
01.29

組織とは、人の集まりである。

メンバーブログ, 学生インターン

~ある大学生のアルバイト日記・塾編①~

 

「そんなこと、あたり前じゃない?」
おっしゃる通りでございます。(笑)
組織とは、集団とは、「人が集まっている状態」を指します。
 
しかし、当時大学一年生だった私は
「組織」の意味をまったく理解していなかったのです。
 
そして、このことで痛い目をみました…。(笑)
 
 

人を「サポートする」でも書かせて頂きましたが、
私は個別指導塾の講師のアルバイトをしています。
そこでは、授業を行う講師の仕事と、
「主任」という講師をまとめるバイトリーダーの仕事をしていました。
 
教室の規模は生徒100名、講師30名、社員1名。
中規模の塾であります。
 
通常、その主任は大学3,4年生が就任するのですが、
私は先輩のコネと運に加え、熱心な姿勢が評価され、
一年生の終わり頃、これに就任しました。(少し自慢です(笑))
 
私はこれを意気に感じていましたし、少し誇りにも感じていました。
 
 
そして、当時の自分に、他の講師のほとんどは不真面目に写っていました。
「業務ルールは曖昧、役職も機能不全、授業もイマイチ。」
そう感じていたのです。
 
…今考えれば、非常にナマイキですね。(笑)
 
でも当時は本気でそう思っていましたし、
また、本気でこれを変えるつもりでいました。
 
 
当塾では、講師が生徒の勉強計画(カリキュラム)を策定し、
テキストの選定を自ら行い、
保護者の方に面談のアポイントをとり、授業の提案を行い、
さらに、頂いた授業の日程は全て講師自身が組みます。
 
これらの準備を各長期休暇の3ヶ月前から行うのですが、
業務量が非常に多いため、時には授業:他業務が4:6ほどになります。
 
もはや授業給の割合は少ないのです。(笑)
 
そして、この業務にギャップを感じる講師が非常に多い。
当然でしょう。だって授業じゃないのですから。
 
したがって、取り組まないのです。
これもあってか当教室の業績は芳しくありませんでした。
 
また、私にはこの「取り組まない」感情がまったくわかりませんでした。
 
「つべこべ言わず、とりあえず働けよ。」
こう思っていたのです。
 
そして、自分がトップに立ち、こう考えました。
「全員バリバリ働かせよう。やらないやつは、いらない。」
「先輩も、後輩も、同期も関係ない。仕事するかしないかでしょ。」
 
 
…過激です。(笑)
 
でも、過激なだけではなく、ちゃんとしたことも考えていました。
「自分は嫌われてもいいから、汚れ役に徹しよう。」
「人に指摘するからには、自分は100%ではなく、120%の仕事をしよう」
 
目的は教室を変えること。
これを果たせれば、十分だったのです。
 
 
そして、実際に業務改革に取り組んでいくのですが、
これが全くうまくいきません。(泣)
 
 

罰は、人を強制する

この通り、過激な思想を持って私は業務に取り組みました。
 
そして、全ての業務を、期限内に、完璧に実施してもらうため、
ある施策を行ったのです。
 
 
…当塾では21:30に授業が終わり、
その後「終礼」と呼ばれるプチ連絡会議があります。
週の重要業務や期限をみんなで共有するのです。
 
 
私は事前に、全ての業務とその期限、
担当者を表にしたものを準備していました。
 
そして、期限切れ及び業務ミスした講師を全て「名指し」で
読み上げ、「晒して」いったのです…。
 
…用意周到すぎて、自分でもちょっと戦慄です。(笑)
ちょうど抜き打ちで営業成績を暴露するようなものでしょうか。
 
プチ恐怖政治といっても差し支えありません。
 
 
しかし、その効果は抜群でした。
期限内実施率が60~70%だったのが、ほぼ100%になりました。
 
 
私はというと「120%」を意識していたので、
基本的にミスを指摘されるようなスキはありません。
トップがミスをしていては、示しがつかないと考えていたからです。
 
「ミスは、命とりになる」と逼迫した思いで自分の業務をこなしました。
 
 
そして、毎日「名指し」を続けました。
他人の業務が完了するまで、監視し続けました。
他の業務でも、厳しい期限を設定し、それを守ることを求め続けました。
 
日に日に、講師が辟易するのが目に見えました。
講師同士も、関わりが減ったように感じました。
 
 
「でも、これでいいんだ。」
目的に沿っているから問題ない。仕方ない。
そう言い聞かせました。
 
そして、どんどん私から人が離れていきました。
私の教室での会話は激減しました。
 
 
「…でも、これでいいんだ。」
仕方ない。誰かが汚れ役にならなければならない。
そう言い聞かせました。
 
頑なにこの姿勢を変えようとはしませんでした。
 

「これが、おれの成果か」

そして、ある日、私は致命的なミスをしていることに気が付きました。
期限を見誤り、全体の業務が遅れをとったのです。
 
しかし、助けてくれる人は少ない。
自分で挽回するしかないのです。
 
業務量が爆発的に増えました。
ひたすらPCに向かい、入力を続けました。
来る日も来る日も…。
 
ちょうど夏休みが始まった頃でした。
時間はある、と9:00-0:00×6日で働きました。
 
心身ともに削られます。
でもやめるわけにはいかないのです。
 
 
そんな疲労しきったある日のことでした。
 
講師の控室から自分の陰口が聞こえます。
(控室の声はよく響くのです…(笑))
陰口を言われていることは知っていました。いつも通りです。
 
明らかに厳しすぎたのですから。
でも、わかっているけど、もう止まれないのです。
 
(「さて、今日は何言ってんのかな…」)
 
「あいつさ、こんなのもできてないじゃん!
なのになに上から目線で怒ってんの!?」
 
「…(ほほぅ、おれは何かミスしたのか。
とうとうやっちまったな…。)」
 
「どれ?」
「これだよ、これ。こんなのもできねーのかよ、マジ。」
 
…講師は毎回の授業の記録を書きます。A4一枚の大きさなのですが、
その右隅に1mm四方のチェック欄があるのです…
 
「……(え、そこかよ…」)
正直そう思いました。ミスに変わりはないのですが。(笑)
 
 
「…(おれ、こんなことで怒ったことないんだけどな)」
 
 
心身ともに疲れていたこともあり、怒りは湧きませんでした。
 
しかし、よくわかったことがありました。
「これが、自分がつくった組織なんだ。」という事実です。
互いのあら捜しをし合う組織。
これが自分の成果なんだなぁ、と。
 
同時に、120%の仕事できていると思っていた自身もなくなりました。
自分は100%の仕事すらできていなかったのです。
 
そう思うと、途端に虚しくなりました。
この半年、自分は必死に、一体何をやっていたんだろう。
もっと悪くなっただけじゃないか。
 
そして、自分が就任する前の教室の様子を思い出しました。
仕事はちょっとアレだけど、
楽しくて、楽しくて、毎日笑っていました。
バイトに行くことを楽しんでいました。
 
 
今は、行くと心がずーんと重くなります。
電車で寝ていても、教室のある駅名のアナウンスがあると、
恐怖で目が覚めます。
誰もが自分を避けます。
 
 
…こんなことを考え始めると、とてもとても悲しくなりました。
 
何がいけなかったのか、何が原因なのか。
よくわからないまま、
帰りの車中、一人でぼんやり考えていました。
 

基礎、基本は人間関係にある

あまり頭が回らない中、数十分ぼんやり考え続けました。
 
そうすると、少しずつ見えるものがあったのです。
 
「常に、100%完璧な仕事はできない。」
どんなに、どんなに最新の注意を払っても、
必ずミスはあるのだ、と悟りました。
 
そして、「今は、互いのあら捜しをし合う組織。」であること。
これは事実です。認めないわけにはいきません。
 
原因は?何がいけなかったの?
…心当たりしかないので、よくわかりませんでした。(笑)
 
「…じゃあ、何がいいだろう。どんな組織がいいんだろう。」
 
しばらく時間があって、閃きました。
 
 
「…そうか、互いのあら捜しをするんじゃなくて、
それを補い合う組織がいいのか…?」
 
光が見えた気がしました。
 
「でも、どうすればいいだろう。まずは、お互い信頼が必要か。
信頼関係以前に、まずは基本的な人間関係からだな。(笑)
でも、おれが信頼されるには、どうすれば…?」
 
…その時、どこかで聞いた
『信頼してほしければ、まずは自分から』という言葉が浮かびました。
神は必要な時に、必要なものを提示してくれる、と
ちょっと本気で思いました(笑)…
 
『まずは自分から人を信頼しろ』
思えば、自分は人を疑ってばかりいました。
 
ミスはしてないか。期限は遅れていないか。
それしか見ていませんでした。
 
 
そして、怒ること一切やめようと思いました。
ミスをしない人間はこの世にいないのです。
 
怒るのではなく、そこにどんな「理由」があるのか。
その次、どうすればいいのか。
相手の話を徹底的に聞こうと思いました。
 
当時、ちょうど「聞く」ことに関する本を読んでいたのは、
絶対に、神の思し召しだと思います。(笑)
 

共に考え、共に悩む

それから、ある程度時間はかかりましたが、
関係は徐々によくなっていきました。
 
絶対に怒らない。その代わりに、
ミス・期限遅れの際は、その理由に徹底的に耳を傾けました。
 
そして、そこには自分が思っていた以上に様々なドラマがありました。(笑)
試験・テスト、教習所、家庭、大学のサークル、友人関係、果ては恋愛…などなど。
ミス・期限遅れには関係のない理由が多いですが(笑)
 
 
でも、話し終えると、どうすればいいのか聞いてくれるのです。
 
基本的にみんな真面目でした。
私はそこにぜんぜん気付きませんでした。
 
本当に嫌ならさっさと辞めています。ただのバイトなのですから。
 
一緒に考え、一緒に悩み、改善案を考える。
このプロセスが必要だったのです。
 
 
このあとの道程は長いので省略しますが、(笑)
元々自分も含め講師同士の仲はよかったので、
全て元通りになりました。
 
色々思考錯誤して施策を実施したり、
ほぼすべての業務フローを改善しました。
 
そして、以前のようにミスを「晒す」ことはしませんでした。
そんなことをせずとも、業務は回りました。
 
当然ミスは起きますし、自分もミスをしました。
でも前とは違って、助けてくれる仲間がいたのです。
 
バイトに行くのが楽しくなってきていました。
 
それに加え、新しい動きも出始めていました。
休日に講師が出勤して、高校生に補講を行うイベントです。
 
以前は想像もつかなかったことです。
新しい仕事が生まれるなんて…。
 
 
「楽しい」だけではなく、仕事が「おもしろい」と
私はは感じ始めていました。
 

組織とは、人の集まりである

そして、ここから感じたことがあります。
 
どんなに良い業務フローを構築しても、
どんなに良い業務ルールをつくっても、
仕事をするのは「人」です。
 
そして、その「人」が集まったのが「組織」です。
一人ではできないことで、世の中は溢れています。
 
私一人で生徒100人の相手をすることはできませんし、
もちろん、業務を回すこともできません。
 
しかし、人が集まればそれは可能になります。
 
機械が集まるだけでは、成果は足し算で増えるに過ぎませんが、
人が集まると、その成果は掛け算のように倍増していきます。
 
人はミスをしますが、それを補ってあまりある成果を出すことできるのです。
 
 
 
そして、スピリタスにインターンに来て思うこと。
それはみなさん、圧倒的に「個」の力が強い。(笑)
 
そもそも高い力を持った人が、さらに「集まって」いる。
シナジーどころの騒ぎではありません。(笑)
 
 
そこから思うこと、
 
…信頼関係のある「人」が集まって、「組織」をつくり、
「楽しい」だけではなく、「おもしろい」仕事ができる。…
 
そこへ、カレンダー(?)の言葉。
 
「さぁ、オモシロイ未来へ」
 
 
個人的に、この言葉にはこのような背景があるのではないかと
勝手に考えております。(笑)
 
インターン生:中村

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